イチゴと生クリームのクリスマスケーキの起源は日本だって知ってた?




クリスマスと言えばどんな過ごし方をしているでしょうか。それは人それぞれということでしょうけども、クリスマスケーキは外せないものですよね。

さてこの「クリスマスケーキ」ですが、一般的にイメージされるのは白い生クリームの上に赤いイチゴが乗ったケーキというイメージが一般的でしょう。これ、実は欧米の習慣では無いのです。日本で生まれた習慣なのです。

ここでは日本のクリスマスケーキの起源について調べてみましょう。

日本でのクリスマスケーキの起源は「不二家」

日本でクリスマスケーキの原型が登場したのは、1910年(明治43年)です。同年に横浜の元町で創業した洋菓子店の「不二家」がクリスマス・デコレーションケーキを発売しました。ただし、この時のケーキはプラムケーキに砂糖のシロップで作った衣のコーティングを施したケーキだったようです。

不二家は1922年(大正11年)に日本初のショートケーキを販売しました。このあたりから、クリスマスケーキも現在のようなスポンジケーキに白い生クリームを塗ったものになっていったようです。

サンタクロースの赤い服や赤鼻のトナカイを連想させる赤いイチゴと白い雪をイメージさせる生クリームを使ったクリスマスケーキは、この頃に日本で誕生したものです。

当時のクリスマスケーキはとても高価な食べ物で、都市部の上流階級のような一部の人しか楽しむことができなかったようです。これが日本全国の一般家庭にまで広まったのは、高度経済成長を経験して日本国民全体の所得水準が高くなった1975年(昭和50年)あたりからと言われています。

海外のクリスマスケーキ事情

もちろん海外でもクリスマスにケーキを食べる習慣はあります。ただし、日本とは違いますし、各国種類が異なります。

フランスでは、19世紀からクリスマスの薪を意味する「ブッシュ・ド・ノエル」というケーキが食べられています。これは木の幹を横にした形のケーキです。キリストの生誕を祝い、赤ん坊のキリストが風邪を引かないように暖炉に薪をくべて火を起こしたのが由来だと言われています。

イギリスでは「クリスマスプディング」、ドイツでは楕円形のドライフルーツのケーキ「シュトーレン」を食べるのが習慣です。なお、アメリカではクリスマスのパーティーのイメージがとても強いですが、ケーキを食べる習慣は無いそうです。

まとめ

日本のクリスマスケーキの発祥である「不二家」は、あの「ペコちゃん」の「不二家」です。欧米の習慣が日本に入ってくるのはやはり西欧列強に追いつこうと近代化が進んだ明治時代以降が多いですね。

カトリックの伝来は学校でも習って誰もが印象に残っているフランシスコ・ザビエエルの1549年です。クリスマスを祝うこと自体はその頃にも伝わっていたようです。ただ、ネストリウス派のキリスト教は、なんと奈良時代には日本に伝わっていたようです。

ここ数年、日本ではハロウィーンの習慣も新しく広がってきましたね。