節分の鬼の色には意味があった。鬼は赤鬼、青鬼だけじゃ無いよ。




2月3日は節分の日です。いつの間にが恵方巻きの話題の方が大きくなっているようですが、節分と言えばやはり豆まきですよね。豆まきといえば、鬼は外、福は内。成田山新勝寺の豆まきは「福は内」しか無いそうです。

この鬼。赤鬼の印象が強いですよね。昔話には青鬼とセットで出てくるようなイメージがありますが、実は5色の鬼がいるのを知っていましたか?

この鬼の色には意味があるんです。

鬼の色の意味

5色の鬼にはそれぞれ意味があって、どの色の鬼を退治するかで訪れる福が違うとされています。それぞれの鬼の意味は次のようになっています。

赤鬼:貪欲
青鬼:憎しみ
黄鬼:後悔
緑鬼:病気
黒鬼:愚痴

なんだか5色揃うと正義の味方のヒーローっぽいんですけどね。(ピンクが無いのでゴレンジャーでは無いとは確かです)

この五色の鬼は陰陽道における想像上の怪物とされていますが、仏教における瞑想修行を邪魔する五つの障害を示す五蓋(ごがい)と結びつける解説もあるようです。五蓋の内容は以下のとおり。

貪欲(どんよく) – 渇望・欲望
瞋恚(しんに) – 怒り・憎しみ
惛沈・睡眠(こんちん すいめん) – 倦怠・眠気
掉挙・悪作(じょうこ おさ) – 心の浮動、心が落ち着かないこと・後悔
疑(ぎ) – 疑い

キリスト教の7つの大罪との比較

陰陽道にしろ仏教の五蓋しろ、人に災いをもたらすものとしての戒められているものですが、面白いことにキリスト教の世界にも同じような考えがありますね。人間を罪に導く可能性があると見做されてきた欲望や感情のことを指す「7つの大罪」です。

傲慢(プライド)、色欲(ラスト)、暴食(グラトニー)、嫉妬(エンヴィー)、強欲(グリード)、怠惰(スロウス)、憤怒(ラース)。

人気漫画の「鋼の錬金術師」に出てくるホムンクスルの正体もこの「7つの感情」でもあります。やはり人間が倒すべきものは数こそ違えど、洋の東西を問わず人の欲望や感情に関わることのようですね。

鬼は夜に行動する

鬼は夜に行動する習性があるようです。豆まきは夜に行いましょう。

 

節分に「今年はどの方角だったっけ?」と恵方巻きを食べる方向ばかりが気になりますが、たまには鬼の色も気にしてみてくださいね。鬼の色を意識して豆まきするだけで、少しは心の持ち方を整えたり生活の乱れを直したりすることにつながるような気がします。

ある幼稚園の豆まきで、子供が鬼を怖がって夜に寝られなくり、幼稚園に行きたく無いというようになったという苦情があったようです。それ以後、鬼の正体は先生で、豆まきが終わった後は握手して一緒にニッコリ記念撮影みたいな形式になったそうです。

気持ちはわかるのですけど、やっぱり鬼は怖いものでなくてはならないと思うのですが、あなたはどう思いますか?