アメリカ合衆国の大統領選挙はどんな方法? 君は合衆国大統領になれるか?





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2016年に行われる次期アメリカ合衆国大統領選挙ほど、これまでのアメリカとは違っていろんな捉え方をされる選挙はないのではないでしょうか?

日本にとって米国は安全保障条約を結んでいる同盟国。緊密な関係にある国であると同時に、いろんな利害対立がある国でもあります。

今回の選挙の雰囲気は、この日米関係がこれまでとは違った方向性をもたらすのではないかと思えるほど、日本も自らの進むべき方向をしっかり見つめなければならない選挙になりそうな予感です。共和党、民主党、どちらの候補者が大統領になっても、日本にとっは地獄か茨と評する人もいます。

それほど日本にとっても(もちろん世界にとっても)大きな影響があるアメリカ合衆国大統領選挙ですが、一体どんな方法で大統領が決まるのでしょうか?

大統領選挙
有権者の一般投票によって大統領選挙人を選び、大統領選挙人の投票によって大統領を選出する間接選挙である。有権者の一般投票は州ごとに実施され、最も多く票を集めた政党が、その州に割り当てられた選挙人数全てを獲得できる(勝者総取り方式)。

アメリカは大統領制の国 – 社会科の教科書の復習をしてみる

まず、アメリカの大統領制について高校の教科書的な説明を一回見ておきましょう。

アメリカは、立法・行政・司法が明確に分離された典型的な大統領制の国と言われています。1787年の合衆国憲法で、モンテスキューの影響を受けた厳格な三権分立を採用しています。

議会と大統領の関係がはっきりと区分されていてお互いの独立性が強いです。国家元首で行政権を担当する大統領は、国民が大統領選挙人を選出する関接選挙によって選ばれ、議員との兼職が禁止されています。そして、連邦議会には責任を負わず、国民に対して責任を負います。また、議院内閣制と違い、連邦議会は大統領に対する不信任決議権を持たず、大統領にも議会の解散権がありません。

大統領が持つ権限

アメリカの大統領は高級公務員の任免権、軍の最高指揮権、条約締結権などの重要な権限を持っています。

議会に対する法案提出権はありませんが、立法や予算の審議を勧告できる教書送付権や、議会の可決した法案への拒否権を持っています。ただし、両院の3分の2以上の多数で再議決で法案は成立します。

なお、大統領の任期は4年で3選は禁止されています。

アメリカの連邦議会は二院制

アメリカの連邦議会は、上院と下院の二院制です。上院(元老院)は、各州から2名ずつ選出される任期6年の議員からなり、下院(代議院)は小選挙区制によって選出される任期2年の議員からなります。

両院の立法上の権限は対等で、法案審議において日本の衆議院の優越のように下院が優位することはありません。

上院は大統領に対して、条約締結の同意権、閣僚などの高級公務員や裁判官の任命への同意権を持ち、また、下院の訴追に基づく弾劾決議により、非行のあった大統領を解任できる権限を持っています。

裁判所の特色

1803年の連邦最高裁判所の判例で、違憲審査制が確立したことによって、法律などが憲法に違反するかどうかを審査する違憲法令審査権が裁判所に与えらえ、立法権や行政権に対する司法権の優位性が制度化されています。

以上が、アメリカ合衆国の政治制度の教科書的な説明となります。読んでいて、眠くなってしまった人がいるかも?ここは、受験生にはセンター試験対策に役立つかも(笑)

アメリカ大統領選挙の方法

選挙について最初に一言。日本では18歳になったら自動的に選挙権が与えられ、住民票に記載されている住所に選挙の投票所への入場券が送付されます。一方、アメリカでは18歳になったら「選挙人登録」というものを行わなければ選挙で投票することはできません、自らの意思で権利を主張しなければならないのです。投票からして日本とは大きく違います。

それでは、4年に1度行われるアメリカ合衆国の大統領選挙の方法について見て行きましょう。

大統領の立候補資格

まずアメリカ合衆国の大統領の選挙への立候補資格ですが、「星条旗への忠誠」があります。日本のように長い歴史の中で形成された国ではなく、移民や南北戦争などを経た様々な国の連邦国家ですからアメリカとして国を一つにまとめるには国への忠誠のシンボルとしての星条旗が重要になっています。

この星条旗への忠誠を評価する基準が、大統領の被選挙権に表れています。合衆国大統領になるには、生まれた時から米国籍で、かつ、米国居住歴が14年以上の35歳からでないと立候補することはできません。

これはよく考えるとかなり厳しい条件になります。生まれながらの米国籍であっても、海外での生活が長かったりすれば、大統領にはなれないのです。また、外国の人が米国籍に帰化して長くアメリカに住んでいたとしても、生まれながらの米国籍ではないので大統領選挙に立候補することはできないのです。

この記事を読んでいる人は、まずアメリカ大統領に立候補する資格は無いでしょうね。

実際の大統領選挙の仕組み

この記事の最初に大統領選挙について簡単な補足説明を掲載しましたが、ここからは具体的に実際の選挙について見て行きましょう。

まず選挙の年の1月から6月にかけて予備選挙が行われます。共和党、民主党がそれぞれの党の代表を一人に絞るために州ごとに選挙を行います。

党員集会という政党の大統領候補を決定するための地区レベルでの党員の会議から始まって、予備選挙が行われます。無党派層も選挙人登録をしていれば、共和党、民主党いずれかの予備選挙に投票できます。

この予備選挙は間接選挙で、有権者は大統領候補者に直接投票するのでは無く、選挙前に投票する大統領候補を宣言している代議員に投票します。代議員の数は人口に応じて、各州に割り当てられています。州ごとに選挙制度が違ったり、共和党、民主党それぞれ投票ルールが違っていることもあります。このあたりは、アメリカの建国の歴史、南北戦争などの影響が色濃く残っているところです。

基本的に共和党、民主党以外からも独立候補として立候補することはできますが、州ごとに一定の数の署名を集めなければ、投票用紙に名前を載せることができません。したがって、代議員の票を得ることができないので、実質的に二大政党以外から出馬できない制度になっています。

予備選挙の中で最も注目されるのが、2月もしくは3月の「スーパーチューズデー」です。ニュースなどでもよく出てくる言葉ですね。多くの州で予備選挙が行われるので、党内の候補者がかなり絞られることになります。6月まで予備選挙は続きます。

ちなみに、なぜ「スーパーチューズデー」と呼ばれているのでしょう?それは、選挙の投票日は火曜日と決められているからです。アメリカは歴史的にクリスチャンの国から始まっていますから、日曜は教会に出る必要があります。また農業社会でもあったので、月曜日が投票日だと投票所までの移動距離が長く負担となるので「火曜日」が投票日に決められました。

また、大統領選挙の投票日は11月の最初の月曜日の翌日ということになっています。これは11月は農閑期となっているので移動もしやすいということと、11月1日がカトリックの祭日であるのでこれと重ならないようにしているということです。

予備選挙が終わると、7月に共和党、民主党それぞれ党大会を開きます。ここで正式に党の公認候補が決まります。党の結束を確認する日でもあります。

8月以降は本選挙へ向けて、各州を周って遊説を行い、1対1のテレビ討論が行われます。ここで有権者にできる限りの政策をアピールし支持を集めるのです。

そして11月第1月曜日の翌日火曜日。アメリカ合衆国大統領選挙の一般投票日です。ここで、各州の選挙人を共和党、民主党のどちらが取るのかが決まります。12月にこの選挙人による投票が行われます。この投票は選挙人が誰に投票するかすでに決まっているので、間接民主制の形式的なものになっています。

選挙人の数は上院と下院を足した総数が538なので、270が当確ラインです。ここで決まった次期大統領は、翌年1月に就任式を迎えることになります。

同じ民主制の選挙とは言っても、日本の選挙とは全くイメージが違うものですね。

まとめ

よく、日本の総理大臣も米国大統領選挙のように国民の直接選挙で選ぼうというような話がありますが、国の成り立ちの違いを考えると、そんなに良い選挙方法でもないと思います。アメリカ合衆国大統領選挙は、銃を使わない南北戦争が今も続いているというようなものでもありますからね。それに、直接選挙ではないのもお忘れ無く。

なお、この記事の作成にあたり、倉山満 著『大間違いのアメリカ合衆国などを参考にさせていただきました。アメリカに幻想を持っている方は一度読んでみることをおすすめします。