MacBook ProにはあらかじめPythonがインストールされているので、ターミナルから「python」と入力すればPythonを対話型シェルで使うことができます。ただし、それはpython2系なので最新版のPython3系ではありません。
そこで、以前、Python3を使ってみたいと思って、Pythonの公式サイトからPython3系をダウンロードして、自分のMacBook Proにインストールしてみたわけです。当時のバージョンは3.4と3.5で2つインストールしている状態でした。
現在、私はAnacondaをインストールしてPython3.6を利用しています。Anacondaはライブラリーなど合わせてインストールされるので便利ですからね。
そこで、バージョン違いのPythonを使うならAnacondaと仮想環境を利用したりしてまた設定すればいいと考え、公式サイトからダウンロードしてMacにインストールしたPython3系はとりあえず今は必要無いと感じ、一度公式Python3系をアンインストールしようと思いました。
Windowsならアンインストーラーのワンクリックで簡単にできるけども、Macはそうは行きません。このあたりはMac初心者にとっては手が止まってしまうところなんですよね。
公式Python3をMacからアンインストールする方法
ここでは、公式サイトからダウンロードしてMacにインストールしたPythonをアンインストールする方法についてまとめておこうと思います。実は、先ほど私もアンインストールしたばかりです。
ちなみに、Mac内の隠しファイルを表示させて確認することもあると思うので、その場合はこちらを参考にしてください。(Macで隠しファイルを表示させる方法)
私は、[command] + [shift] + [.(ドット)]で切り替えしています。
「アプリケーション」フォルダにあるPythonを削除
Python公式サイトからダウンロードしてインストールしたPythonは「アプリケーション」フォルダに入っています。
このPythonフォルダを削除します。(以下、操作時にpasswordの入力を求められることがあります)
私の場合は、Python3.4とPython3.5のフォルダを削除しました。
「Python.framework」フォルダを全て削除
Python.frameworkを丸々削除します。
これは「/Library/Frameworks/Python.framework」フォルダにあります。
ターミナルから次のコマンドを入力して削除します。(パスワードが聞かれるはずです)
$ sudo rm -rf /Library/Frameworks/Python.framework
削除フォルダについては「/System/Library/Frameworks/Python.framework」ではないことに注意してください。こちらはAppleが管理しているものですから削除してはいけません。
シンボリックリンクを削除
「/usr/local/bin」の中のシンボリックリンクを削除します。
これはちょっと面倒臭いです。
まず、ターミナルに次のコマンドを入力します。
$ ls -l /usr/local/bin | grep Python
すると、ズラズラとリストが表示されます。
一見すると何が何やらなのですが、それぞれのリストの末尾に表示されている名称と、「/usr/local/bin」の中にあるシンボリックリンクを見比べれば、同じものがあるはずです。
これらを全て削除します。
.bash_profileを修正(記述を削除)
公式サイトのPythonをインストールすると、.bash_profileに以下のようなPATHの記述が追加されています。
# Setting PATH for Python 3.5
# The original version is saved in .bash_profile.pysave
PATH=”/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.5/bin:${PATH}”
export PATH
この記述を削除します。
ターミナルに以下のコマンドを入力すると、.bash_profileが開きます。
$ open ~/.bash_profile
上記の該当部分を削除して保存して終了します。
削除だけですから問題無いはずですが、テキストファイルの編集はその形式に注意が必要です。リッチテキスト(RTF)形式のエディターだとエラーになることもあるので、適切なテキストエディターを指定して開くことをオススメします。よく知られたテキストエディターなら通常は問題無いはずです。
今回はXcodeで開いてみました。
Xcodeで開く場合は、ターミナルに次のように入力すれば開くことができます。
$open -a Xcode ~/.bash_profile
openコマンドで-aオプションを使ってXcodeで開いています。 -aオプションは利用するアプリケーションを指定するのに使います。
あとは、インストール時のPATH環境変数へ追加する際に、それ以前のbash_profileが「.bash_profile.pysave」として自動でバックアップしてあるので、このファイルも削除します。
ターミナルから以下のコマンドを入力します。
$ rm .bash_profile.pysave
作業は以上です。
最後に
これで、Python公式サイトのダウンロードファイルでMacにインストールしたPythonのアンインストールが完了しました。
たくさんのバージョンが無造作にインストールされていた状態はこれで解消。異なるバージョンでの操作が必要な時は、やはり仮想環境の構築で行った方がいいのでしょうね。
間違ってたら勘弁な!