『老子』は戦略書?リアリズムとしての無為自然?

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道

地政学者の奥山真司さんが、『老子』は戦略書として捉える必要があるのではないかと興味深い話をしていました。

「老子」といえば中国思想の古典の一つ。

道(タオ)、無為自然というような言葉くらいは詳しくない人でも聞いた事はあるはずです。

おそらく誰もが道徳的な内容のようなものを連想する事でしょう。どういう生き方が自然なのかといった感じでしょうか。

そんなに詳しくなくても、孔子の「論語」などの儒教思想とともに老荘思想として学生時代のどこかで触れた事はあるはずです。

「老子」は現代的にいえば「スピリチャル」な感じの自然主義的な言葉が並んでいるように感じますが、奥山さんは道徳や文学として、また生き方の書として捉えるのではなく、『孫子』兵法書などの戦略書と同じように捉えるのが重要ではないかという話をしています。

従来からの捉え方とは異なりとても気になる指摘だったので、『老子』を読んでみたくなって近くの書店で買って読み始めました。

読み始めたはいいのですが、やはり従来の知識などが影響してか、なかなか人の生き方的な読み方から抜けられません。もちろんこれは戦略学という分野でかなりの知的訓練をしてからでないとそういう捉え方はできないものなのでしょう。

現時点での私の勝手な解釈ですが、こういう意識で読んでみると『老子』は「愚民化政策」を意図しているようにも思えてきました。戦略学的な話していうと「コントロールする」という概念の分野でしょうか。

相反する概念を対にして語られる章も多いのですが、これはルトワックの戦略のパラドクスを連想したりします。

この私の読み方が正しいわけありませんが、とても面白い捉え方ができるのは確かです。『孫子』と合わせて読み込んでみたいですね。

ちなみにこれは毎週火曜日の夜9時からニコニコ生放送で配信されている『「奥山真司の「アメ通 LIVE!」THE STANDARD JOURNAL 2』という番組で語られていた話です。

YouTubeにもこの話題について触れた部分の動画が上がっています。

以前から、奥山さんは日本で言われてる戦略は戦略じゃないというような話をされています。特に経営の場において語られる戦略は戦略ではなく戦術であったりすることが多いようです。

今回触れた「老子」に関連して「孫子」などもビジネスで語られることが多いですが、本来の戦略学からいえば本質的に理解が違うようです。日本では漢文の分野で扱われていることも大きな原因なのでしょう。

そう考えると、「老子」だけでなく「論語」なども中国古典として読むのではなく政治哲学として日本は研究し直す必要があるだろうと思います。大学の文学部で扱うのは本来間違っているのかもしれませんね

日本が戦略に弱さがあるのはこのあたりの歴史的な蓄積の違いがあることも原因なのでしょう。

先ほど触れたニコニコ生放送の『「奥山真司の「アメ通 LIVE!」THE STANDARD JOURNAL 2』は海外のニュースなどを題材にして地政学的理解を学ぶのにとてもいい番組です。硬派なような軟派なような、楽しめる番組だと思いますのでオススメです。有料番組ですが、最初の1時間程度は無料です。この部分だけでもぜひ。

ちなみに奥山さんの著書『世界を変えたいなら一度“武器”を捨ててしまおう』は戦略についての一般生活における入門書としてもオススメです。

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