「今年の漢字」発表、2014年は「税」 この企画が生まれたワケとその仕掛け方

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消費税増税

年末恒例の「今年の漢字」が発表されました。

2014年の世相を示す漢字一文字は「」と決定!

今年は消費税に振り回された一年でしたからね。

これはもう納得の一文字です。

2位以下は「熱」「嘘」「災」「雪」となったようですが、これもうなずける文字ばかりです。人の顔まで浮かんできます。

「今年の漢字」とは

「今年の漢字」とは、毎年年末に一年を振り返る「世相漢字」を全国から募集し、京都の清水寺で貫主が筆で大きく「今年の漢字」一文字を揮毫(きごう)して発表するものです。

新語・流行語大賞と並んで年末の風物詩となっていますが、これは公益財団法人日本漢字能力検定協会が「漢検」を有名にして、受検者を増やすことを目的として1995年にスタートしたPRイベントがことの始まりです。

ちなみに、発表日の12月12日は、「いい字一字」が「1(いい)2(じ)1(いち)2(じ)」の語呂合わせになることにちなんで、「漢字の日」として日本漢字能力検定協会が1995年に制定した記念日です。

2014年の今年は20周年です。

ここまで一般に知られることになった「今年の漢字」は、ある仕掛けによるものでした。

「今年の漢字」のしかけ方

「今年の漢字」は、株式会社TMオフィス代表取締役でPRプロデューサーの殿村美樹さんの企画によるPRイベントでした。

今でこそたくさんの人が受検する「漢検」ですが、1995年当時はまったくの無名で、主催の「日本漢字能力検定協会」もまた小さな組織で予算も限られた状況でのスタート。

このあたりは殿村美樹さんの著書『テレビが飛びつくPR―予算9万円で国民的ブームを起こす方法』に書かれていますので、そちらからまとめてみましょう。

テレビが飛びつくPR

年末恒例の企画といえば「流行語大賞」ですが、「言葉」で語られる企画ばかりであったので、ビジュアルで切り込めばテレビで採り上げられるということを目論んで「漢字一文字」で今年を振り返るという構想からスタートしました。

当時の漢検は「とにかくお金がない」状態だったので、お金がなくてもできる3つの方法を使いました。

⒈ 単純明快に、国民の意見だけをランキングで発表する

マスコミは世論として意見を伝えることはありますが、まったく無名の団体であった「漢検」の意見はどは世論として扱いません。

そこで、単純に国民から意見を募集し、集まった漢字のランキングを発表するという形をとりました。

⒉ 全国の新聞に読者プレゼント記事を掲載してもらって「国民の意見」を集める

読者への景品を用意し、「今年はどんな年だったか漢字一文字に表現して、その理由とともに応募してください」と全国の新聞で記事として告知。その結果9000通の意見が集まります。

これだけの意見が集まれば「国民の意見」として発表するだけの価値があります。

⒊ お金が無いので人脈に頼る

予算が少なく、お金をかけて豪華な会場で大々的に発表することができないため、京都の人脈を通じて、清水寺に「今年の漢字」の発表の場として利用したいとお願いする気持ちで申し入れ。

こうしてあの「京都の清水寺を舞台にして、一年の世相を漢字で大書きして発表する」という象徴的なビジュアルが生み出されることになりました。

時の首相までが「私の今年の漢字」を発表するように

こうして1995年12月に、はじめて「今年の漢字」が発表されました。

その年の漢字は「震」の文字が選ばれました。「阪神・淡路大震災」「地下鉄サリン事件」などの日本を震撼させた出来事を反映したものとなりました。

この「今年の漢字」は目的どおりにテレビで大きく取り上げられ、これをきっかけとして様々な場所や、いろんな機会に「漢字一文字で表す」という動きができあがりました。

時の首相までが「私の今年の漢字」を発表するまでになり、年末には全国のあちらこちらで、自分の気持ちを漢字一文字で表現するということが恒例なものとなりました。

「今年の漢字」は、こうして年末の風物詩として今に至っています。

まとめ

この漢字一文字で表すというものは、「気持ちを絵にする」こと、つまり「見えないものをビジュアル化する」というテレビで頻繁に使われている法則を利用したものです。

見えないものを見えるものにする企画はまさにテレビの演出そのものなので、報道バラエティー番組などで大きく採り上げられた理由でもあります。

最近、テレビを見なくなったとか、視聴率が稼げなくなったとか言われます。インターネットの普及などで映像の視聴構造が変わったというような話もよく出てきます。

とはいっても、テレビの影響力はまだまだデカいです。

この殿村さんの本は、「今年の漢字」の他に、「佐世保バーガー」「さぬきうどん観光」「ひこちゃん」などの事例が扱われていて、どうブームを起こすかに関心がある人は面白く読めると思います。

参考文献:殿村美樹 著『テレビが飛びつくPRー予算9万円で国民的ブームを起こす方法』

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